台湾の結婚式に参加してきました

相方の同僚(?)の方が、この度ご結婚なさったので、披露宴に参加してきました。
同僚ご夫妻は両方台湾人。
台湾の結婚式とはどないなものや?と興味のあった私はいそいそと支度をし、披露宴会場へ。
その日の相方は夕方まで仕事…という事で、私は一人で披露宴会場まで行き、現地合流する事になりました。


……が。
この披露宴会場が市内から遠い。べらぼうに遠い。
どこにあるかと言うと




MRT剣南路駅の付近でございます。
台湾のガイドブックを持ってらっしゃる方がいたら是非ご覧いただきたいのですが、市内中心部(台北駅や忠孝復興駅など)からはかーなーり内陸部へ行かないといけないのですね。


しかし、問題点が1つ。
この路線図の点線部分は、あろう事かまだ開通してません。言わば陸の孤島」。
なので必然的に行く方法はバス or タクシーになってしまうのです。


地図で探した結果、忠孝敦化駅からバスという方法を見つけ出し、バスを待ったところ……。
これが、来ない。待てど暮らせど、来ない
あの〜、30分待って来ないってどういう事なんでしょうか。
いくら土日でバスダイヤが乱れがち*1、とは言ってもこれはいくらなんでも。


披露宴は7時からで、6時半には会場入りしておきたいから―って事で随分余裕を持って出たってのに。
……最後の(使いたくなかった)奥の手、タクシーを単独で呼ぶ事にしました。*2
くぅ〜、1人でタクシー呼ぶなんて勿体無いマネしたくなかったよぉ〜。。。


ようやく披露宴会場に着いたのが、開始時間からわずか15分前。
しぶとくバスを待っていたら確実に遅刻していたな、と冷や汗モノでした。
にも拘らず、相方は未だ来ず
イライラして待っていたら何と「渋滞に巻き込まれたから今から30分はかかる」というものすごい電話がかかりました。オイオイ、ええんかいな…。


ようやく相方と同僚達が到着し、会場へ。



……あら?確実に開始時間過ぎてるのに、まだ皆さん、列席帳書いてらっしゃる???
何このゆったりモードは???



どうやら、招待状に開始時間がキチンと書かれてあっても、台湾の場合は約30分遅れで始まる事を前提として出掛けて来るのが一般的なようです。
なので、開始時間帯にようやく会場前は参加客でいっぱいになる―って事。日本人の感覚からしたら有り得ないけど、今回は助かりましたな…。


さて、この披露宴の受付。
これは日本とほぼ同じですが、違うのは、
・ご祝儀袋が赤い包み(紅包=ホォンパオ と呼ばれます)
・列席帳がノートと言うより色紙の寄せ書きに近い
・包む金額は相手(新郎または新婦)との関係でまちまち ⇒ つまり一定金額ではない*3
といったところでしょうか。


そして、会場入口には



今回の主役であるご夫妻の結婚写真(しかも横にはアルバムもあった)があり、自由に閲覧できるという作りになっていました。
日月潭の旅行の時も思ったんだけど、台湾人って本当に写真が大好き。どこへ行っても、事ある毎に写真をバシャバシャ撮ってます(一昔前の日本?)。
このご夫妻も「一体今日この日までに何回写真撮影の機会を設けたんだろうか」と聞きたくなるほどの量。


また、入口には今回の主役であるご新郎自らが参加客の皆さんに挨拶をして廻ってました。
いや〜、フレンドリーだ。
日本の結婚式でイメージしがちな「お堅い・荘厳」なものとは程遠いと感じましたよ。


そして、入口へ。
会場にはたくさんの丸テーブルが並び、テーブルの上には軽いツマミや飲み物が用意されていました。




台湾では、日本の結婚式ようにわざわざ出欠席を葉書などではっきりさせる習慣がほとんど無いそうで、テーブルの上にもネームプレートなどは見当たりませんでした(なので必然的に知り合いが多いテーブルを自由に選んで座る事になります)。


周りを見回しても、スーツなどの正装で来ている男性は皆無。
上:ブラウス 下:Gパン なんていう人も平気でいたし、服装についても全然ノー・プロブレム状態。
うーん、超フランク。


テーブルのツマミを食べながら一杯飲み、会場の様子を見ていると



巨大モニターでご夫妻の結婚写真集がこれでもかというくらい流れていました。
正装写真に加え、海外旅行の写真もあったので「もうこのご夫妻は披露宴の前に新婚旅行は済ませてきてたのかな〜?」などと話していると、周囲が暗転し、ようやく新郎・新婦が入場してきました。




……入場、質素過ぎ。




入場セレモニー無し!(本当に暗い中入って来ただけだった)
来賓の挨拶も無し!(誰がお父さんで誰が兄弟なのかも分からんかったぞ)
あの、スンマセン、ホンマにこれでいいんでしょか…?と一抹の不安を感じずにはいられない。


あ、1つ面白かったのが



お色直し後の




新郎歌いながらのゴンドラ入場




ですかね。
普通は新郎新婦の動きが気になるのですが、私と相方はゴンドラが気になって仕方ありませんでした。


途中数回トイレ等で席をはずしたりしたのですが、戻ってくるたびに会場の空気が変わっていく様子が面白かったです。


どう考えても主役を上回るほどの存在感を放っていた喋りすぎな女性司会者。
いきなりステージにやってきてカラオケで歌を歌いだすおばちゃん。
会場の脇の空き地で休んでいるおじちゃん。
食べるものを食べたらさっさと帰る人達。


ホントに色々いました。
なんつーかね…人の動きがバラバラ過ぎて面白いです。
だんだん大きな声で騒ぐ人も出てきたりして、「一体主役は誰なんだー?」と考えてしまったほど。
日本の結婚式の考え方で行けばびっくりする事ばっかですね。


さて、食べる物も食べたし、そろそろ帰りますか♪という頃合で、最後にテーブルには果物が出てきます。
これは
「もう料理はありません。帰る人は帰っていいですよ」
という意味らしく、果物を少し食べると、大部分の人は席を立って帰路に着いていました。
会場の出口では新郎新婦がキャンディが入った籠を持って、それをふるまいながら来宴者を見送っていました。


んー。
何か結婚式と言うより「ちょっと厳かな会場でご飯を食べた」というノリでしたな。
でも、それも台湾―南国特有の「ノー・プロブレム」。
「楽しけりゃいいさ♪」的なノリなのですよ。


ある意味、貴重な体験ができたって事で、参加して良かったです。
ありがとうございました♪

*1:この路線のバスの土日ダイヤは50分に1本という凄まじさだった

*2:まぁ日本円にしたら600円くらいで結構な距離行けるんですけどでも、バスや地下鉄に比べたらタクシーがダントツで高いのですよ

*3:今回私達は2人参加で2000元出しました。これが安いのか高いのか妥当なのかは、今回初めて参加したのでイマイチ分からない…