前から気になってた平渓線に乗ってきた

台北で暮らす前から一度は行ってみたいと思っていたローカル鉄道「平渓線」にようやく行く事ができました。
と言いますのも、台北はとにかく雨が多いので「1日時間が取れる日に晴れる」という確率がメチャ低いのです。
天気予報を見ても今日の天候はバッチリ!という事で珍しく傘を持たずに出かけました。


まずは自宅から歩いて15分ほどにある国鉄松山駅へ。
そこから台中にあったものと同じ切符売り場にて切符を購入し、平渓線の基点となる瑞芳駅へ。



さすがに土曜日で天気が良いとなると、台北の人々が考える事はやはり同じなようで、ホームは混み混みでございました。
写真の手前の柵が改札になるので、ここで一旦切符を渡し、平渓線の電車が来る*1まで駅周辺を散策しました。



改札の反対側にある「平渓線切符売り場」です。
有名な観光鉄道とあって、売っているのは1日周遊券のみでした。
「全票」「半票」と言うのはそれぞれ「Adult」「Child」の意味。*2



車窓に広がる渓谷を見ながら、十分駅で降車。



駅以外は全て単線という、素晴らしく赴き深い駅でございます。
この駅から徒歩1分の所にある「十分老街」がとても有名です。



何せ1時間に1本程度しか電車が来ないわけですから、それ以外の時間は線路の上を歩けるんですね。
この路線を知った日本の旅番組では自分の目の前を電車が通り過ぎる画があったのですが、考えてみたらその画見る為にはかなりそれまでの行動範囲が制限されるな、と思いました。


この老街は天燈*3が有名で、



「天燈とばし」が体験できる店が沢山ありました。
中にはその天燈のミニチュアが売っていたりで、なかなか可愛らしいお店が多かったです。



この平渓線が1年のうちに1番脚光を浴びるのは旧暦1月15日に行われる「天燈節」。*4
街全体のお店や家やらが一斉にこの天燈を飛ばすというイベントなんですが、この時ばかりは身動きが取れないほどの人出になるそうです。


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その後は十分の周辺を散策しました。
駅から20分ほどハイキングコースを歩いた後に辿り着いたのが、台湾でも珍しい炭鉱の博物館である「台湾煤礦博物館」



閉館時間直前に辿り着いてしまったので残念ながら入る事はできなかったのですが、今度来る事があれば是非入って楽しもうと思います。
因みにここでは天燈とばしも体験できますが、石炭運搬に使われていたトロッコに乗る事ができます。



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台湾の鉄道(在来線)は地下鉄と比べて不便な所も確かに多いです。
切符を買う時点で「自強」「区間」など、特急電車か各駅停車電車かを選ばないといけなかったり、電車の来るスパンもとんでもなく長かったり(30分待つのは当たり前)。


駅も日本のように路線図と値段がすぐに分かる作りになっていないし(路線図は無し、値段は切符売り場の横に紙が貼ってる)、時刻表は直近の電車以降はホームに上がらないと分からないし(これも例によって紙が貼ってる)で…。


ここまで書いていくと「全然良いトコねーじゃん」と言われそうですが。
でも景色を楽しみながらの電車の旅、やはり趣はあります。
「乗り物待つなんて何て事ないぜー!」と思える方なら、台北近郊の鉄道の旅は楽しめると思います。


◆おまけ◆


十分駅付近の薬局で飾ってあったオブジェ。



集集線でも思ったんだけど、何伝えたいのかイマイチ分からん辺りが妙に愛しかったり。

*1:日中は1時間に1本程度。私は40分待ちました

*2:でも半票“Half Fare”って分かりにくくね?私だけか?

*3:昔は盗賊の侵入を防ぐ為に“家に居るぜ!”と通報しあう手段だったそうな

*4:今年は2009年2月9日でした…この時は台北来たばっかりで、さすがに行く元気がなかったのが今思えば悔やまれる